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2019.09.11 研究費設置企業のご紹介

持続可能な食料生産と、食による心身の健康を提供し続ける 日本ハム株式会社

ニッポンハムグループは現在、日本国内で販売される食肉の1/5を提供し、さらに水産物や養殖事業、チーズやヨーグルトなど乳製品までも手掛ける、タンパク質供給におけるトップメーカーだ。 食料生産だけでなく消費者を取り巻く環境も目まぐるしく変化する中で、将来にわたって“食べる喜び”を届け続けるため、飽くなき技術革新に挑んでいる。

食とスポーツであらゆる人々の健康を

日本ハムの創業者である大社義規氏は、昭和48年にプロ野球球団 日本ハムファイターズ(現 北海道日本ハムファイターズ)を設立した際「食とスポーツで社会に貢献する」と宣言した。現在も創業者の精神を受け継ぎ、“食とスポーツで心と体の元気を応援”することをCSRの重要課題のひとつと位置づけ、活動を行う。例えば、北海道日本ハムファイターズ(野球)、セレッソ大阪アカデミー(サッカー)の選手に長年行っている栄養指導の内容を、食育イベントや書籍出版などを通して広く様々な層にも発信しているという。他にも、楽しくスポーツができる場を提供するため、ボーリング大会やマラソン大会への協賛、少年野球やサッカー大会の企画も手掛ける。適度な運動は、体力向上はもちろん、認知能力やメンタルヘルスにも良い影響を与えることが報告されている。食とスポーツの啓蒙活動や、機会を提供することで、子供から高齢者まで心身の健康を支えたいという想いがあるのだ。

現代の食生活にまつわる多様な課題解決に挑む

体づくりと食は切っても切れない関係の中、現代の我々が抱える課題はライフステージによって実に多様だ。例えば、子供の体づくりに重要な朝食の欠食率は増加しており、約15%の小学生に毎日食べる習慣がない。若年女性の痩せすぎも深刻で、2017年の国民健康・栄養調査によれば20歳代女性の約20%がBMI18.5未満のやせ(低体重)で、一方で、20歳以上の男性では約30%以上がBMI25以上の肥満となっている。中年期の生活習慣病の予防・改善のためにはバランスの良い食事と運動の習慣が重要である。しかし実社会では、65歳以上の16%はBMI20以下の低栄養にあり、特に75歳以上の高齢者では体重や筋肉量の低下に伴う低栄養等のフレイル(加齢に伴う虚弱な状態)への対策が課題とされている。
良質なタンパク質の提供、ライフステージにあわせた栄養学研究、スポーツ機会の提供などからこれら課題に挑む当グループ。これまでに、食肉に豊富に含まれるアミノ酸結合体(ジペプチド)が疲労感低減や脳機能低下抑制に効果があることを研究で明らかにし、サプリメントとして販売もしている。「特定の栄養成分の機能を見出すだけでなく、年代ごとの最適な食事バランスや食事量など栄養学の視点からも、健康づくりにつながる研究をしていきたい」。特に、平均寿命と健康寿命に約10年の開きがある日本において、身体機能の維持・向上による健康寿命の延長は喫緊の課題と捉えている。

安定的で持続可能なタンパク質供給を

昨年9月に実施したリバネス研究費日本ハム賞では、将来的な食料危機を見据えて昆虫食を研究するNPO法人食用昆虫科学研究会 佐伯真二郎氏を採択した。 2050年に現在の約2倍のタンパク質が必要になると言われる中、社会や環境と共存し安定的で持続可能なタンパク質供給の仕組みをつくることは当グループの使命のひとつでもある。昨年からは、AI・IoTで豚の健康や発情兆候を判定する“スマート養豚プロジェクト”を開始。養豚場へ設置した各種センサーから豚舎の状況をリアルタイムに把握し、飼育状況を自動判断する人工知能開発を進める。畜産業界が直面する人手不足に対し、生産性の向上と、労働者の負荷軽減、少人数での効率的な飼育を目指している。将来にわたって人々の健康を守りたいと思ったとき、食料生産の安定化は欠かせない観点だ。

未来につながる仕組みづくりを研究者と共に

持続可能な食料生産と将来世代の食べる喜びを実現しようと、中期経営計画に“未来につなげる仕組みづくり”を掲げる当グループ。「畜産や水産などの生産技術にまつわる研究はもちろんのこと、心身の健康づくりに関する研究もぜひ寄せてほしい」。単なる食料提供ではなく、その先にある人々の健康を見据えているのだ。食に関する“生産”から“消費”までの幅広い領域で課題を共有し、長期的な視点で未来を共に拓く研究者との出会いを楽しみにしている。人と環境の未来につながる、食に関する多様な応募を期待したい。
(文・金子 亜紀江)

第46回リバネス研究費日本ハム賞 募集開始

募集対象:大学・研究機関に所属する40歳以下の研究者

  • 海外に留学中の方でも申請可能
  • 研究室に所属して研究を始めていれば、学部生からでも申請可能

募集分野

人と環境の未来を創る、食に関するあらゆる研究

革新的な食料生産・タンパク質生産/次世代型の農業・畜産・水産/食品加工・調理の新技術/食とスポーツによる 健康増進/年代や体調に合わせた栄養/持続可能な食料生産を支える環境技術など、生産から消費の提案まで 幅広い分野からの申請を募集します。

採択件数

若干名

助成内容

研究費50万円

応募締切

2019年10月31日(木)24時まで

担当者より一言

“健康な体づくり”と“食”は切っても切れない関係です。ニッポンハムグループでは、食肉や水産物、乳製品など、特にタンパク質を中心とした食品を生産し、お客様にお届けしています。一方で、野球やサッカーなどのスポーツチームの運営に参画し、食と運動を連動させて人々の健康づくりを目指してきました。本研究費は、持続可能な食料生産から人々の健康づくりに至るまで広い分野で、食の未来を共に考え創造していくために設置しました。

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リバネス研究費の申請について

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