リバネス研究費

2024年12月公募第67回リバネス研究費

第67回 フルライフ賞

設置企業インタビュー記事
教育総合研究センター センター長 前田 里美 (左)
研究開発事業部 瀬野 亜希 (右)

誰にとってのどんな豊かさを実現するか

生きることの「豊かさ」とは ? 私たちは、人や組織と関わりながら変わりゆく環境の中で、自分の生き方を日々模索し続けている。科学技術の発展は、その担い手である人類一人一人が追求する豊かな生き方の実現へも活用され、豊かな生命・人生・生活の実現を目指す。

 

いま「豊かな生き方」の追求が求められている

ここ数年、日本は急速な人口減少社会へと突入した。従来からの高齢化傾向と合わせ、より長く健康に生き、社会に貢献し続けることが必要となっている。他方、「ダイバーシティ&インクルージョン」の価値観のもと、多様な人々を多様なまま包摂する認識が広がってきた。それに伴って、一人一人が自分らしく生きるために、様々な障害をテクノロジーの力で取り除くことがこれまで以上に求められている。さらにはセンシング、分析技術が発展したことにより、共生微生物との関係性、周囲の人たちとのインタラクション、脳活動など、私たちを取り巻く環境や体の状態について、多くの切り口で見つめることができるようになった。社会背景の変化と課題の表出、技術の勃興が入り乱れるこの状況の中で、今一度、私たちは豊かな生き方を追求していくのだ。

 

個に寄り添った幸せの実現

近年、「物の豊かさよりも心の豊かさ」ともいわれるように、豊かな生き方に対する認識は変化している。また心の豊かさが重視されるほど、個々人の志向と置かれた環境に左右されて「豊かな生き方」はより多様化してくるように思う。この豊かさの多様化は、調査研究によっても示唆されている。幸せな人生=豊かな人生と考える人もいれば、苦難を経験することで人生が豊かになると考える人もいる、という調査結果だ。豊かさが多様化すればするほど、誰にとってのどんな豊かさを実現すべきなのかという着眼点を明瞭にし、一つ一つ実現していく必要があるのではないだろうか。そこで今回のリバネス研究費フルライフ賞では、特定の技術分野に限らず、新しい「豊かさ」の定義を提示してくれるような研究者・研究テーマを募集する。人間は自分の知る世界の範囲でしか豊かさを定義できない。申請者自身が自分の知る世界を通じて考える「豊かな生き方」が、私たちに新たな発見をもたらしてくれることを期待している。

 

生きる×テクノロジーで豊かな生命・人生・生活を実現する

「生きる」とは、人が生まれる前から死ぬまでのすべてを包括し、その中で起こる体や心の成長と変化、人と人との関係性、人とモノとの関係性を幅広く捉えている。申請者が提示してくれる「豊かな生き方」を一つ一つ実現していくことで、豊かな生命・人生・生活が形作られていくはずだ。

現在募集中です。応募締切:2025年1月31日(金)18:00まで

新しい「豊かな生き方」の定義を提示するあらゆる研究

特定の技術分野に限らず、申請者自身が自分の知る世界を通じて考える「豊かな生き方」の実現へとつながるあらゆる研究を募集します。

設置企業・組織 株式会社リバネス
設置概要

採択件数:若干名

助成内容:研究費50万円

スケジュール 応募締切:2025年1月31日(金)18:00まで
審査結果:2025年4月にご連絡予定 
募集対象 ・大学・研究機関に所属する40歳以下の研究者
・海外に留学中の方でも申請可能
・研究室に所属して研究を始めていれば、学部生からでも申請可能
担当者より一言
「生きる」とは、人が生まれる前から死ぬまで、さらにその中で起こる体や心の成長と変化、人と人との関係性、人とモノとの関係性を幅広く捉えています。私たちは自分の知る世界の範囲でしか豊かさを知ることができません。申請者自身が自分の知る世界を通じて考える「豊かな生き方」が、私たちに新たな発見をもたらしてくれることを期待しています。
現在募集中のリバネス研究費