大学生・大学院生・高専生が自ら取組むあらゆる研究
大学生・大学院生・高専生の皆さんによる“自分が推進したい研究”を募集します。研究分野は問いません。研究室で実施していないテーマでも申請できます。
設置企業・組織 | 株式会社リバネス |
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設置概要 | 採択件数:最大20名 |
スケジュール | 応募締切:2023年1月31日(火)18:00まで 審査結果:2023年4月ごろにご連絡予定 |
募集対象 | ・大学生・大学院生 ・高専生(本科4-5年生・専攻科1-2年生) ・海外に留学中の方でも申請可能 ※incu・be賞は、申請者の主体性や独自性のある提案をお待ちしています。エントリーにおいてはぜひ、申請者の主体性が伝わるようにお書きください。 ※動画による審査を課される場合があります。 <よくあるご質問> Q 4月からポスドクとして活動予定ですが、申請はできますか? 4月から学生ではなくなりますが、申請はできますか? A 申請は可能ですが、4月以降も学生であることが確定している方を優先いたします。 Q 現在は学生ではありませんが、4月から学生となります。申請はできますか? A 申請は可能です。その旨がわかるように、所属に追記ください。 Q 社会人学生も申請できますか? A 申請は可能です。なおリバネス研究費は本賞も含めて、40歳以下の方を対象としておりますので、ご年齢の制限がある点、どうかご了解ください。 Q 研究費を受け取るのは「大学」でしょうか、それとも「学生個人」でしょうか。 A 所属先の担当教員や事務担当の方との協議の上、柔軟に対応いたしますが、これまでは「学生個人」が受け取るケースが多いです。本研究費は、用途を問わず報告の義務もなく、学生をはじめ若手研究者ができるだけ使いやすい助成にしたいという思いから、信頼をベースに個人へのお振込を実施しています。 Q 成果報告等で必須となる発表会への参加や報告書提出について教えて下さい。 A 義務となる発表会への参加や報告書の提出はありません。ただ、リバネスが全国で実施されている「超異分野学会」に積極的にご参加ください。https://hic.lne.st/ Q 英語での申請は可能ですか。 A 可能です。ただもし、日本語での記述が可能であれば、日本語での申請にチャレンジいただけると幸いです。 |
- 担当者より一言
- 今回のincu・be賞では、申請テーマに対して研究室の独創性ではなく、申請者のみなさんの独自性が反映された提案をお待ちしています。こんなことができるのではないか、という自分自身の仮説を、自分で決めた研究期間とお金の中でどう進められるかを試してみる機会としていただきたいと考えています。
申請者の皆さんと未来の科学技術について議論できることを楽しみにしています。
世界初を目指す尖った研究アイデアを持つ大学生・大学院生・高専生集まれ
〜3回目のリバネス研究費incu・be賞 募集開始!〜
大学生・大学院生・高専生が考える“自分が推進したい研究”を応援する目的で、研究対象の縛りをほとんど設けない形で実施した2021年のincu・be賞では、50万円の採択者6名、助成額を下げた奨励賞の採択者20名の合計26名を採択した。多数集まった申請書に目を通す中で、研究に対して熱い思いをもっている大学生・大学院生・高専生が多数存在していることを再認識した。そのincu・be賞を2022年も実施する。公募するにあたって、申請者に期待していることをお伝えしたい。
荒削りでも独自性を出してほしい
incu・be賞の大きな特徴は、分野の常識から外れている研究や、生まれる成果がすぐに産業に活用できないような研究であっても、仮説が練られていて、検証のプロセスが考えられており、申請者個人の熱が込められた内容であれば採択される可能性がある点だ。むしろ、細々したことに縛られない自由な発想をまず試してみる場として、活用してもらいたい。申請者個人が明らかにしたいと考えている現象、開発したいと思っている装置・機構など、目指しているゴールに対して、研究室の中の考えだけに縛られずに幅広く考える機会を得ることが、将来の伸び代になるはずだと考えている。自分の考えに基づいているかどうかという観点で昨年のincu・be賞を振り返ってみると、よく書かれている申請書が非常に多かった一方で、研究室が進めている研究の独創性についてはよくまとめられているが、どこからが個人としての独創性なのかが書ききれていない申請書も多くあった。指導教官や先輩のアドバイスを受ける中で、自分の仮説の足りないところに気づき、アドバイスを反映した申請内容になったものもあるのではないかと推測する。研究を始めて1年以上経つ学生の中には、指導教官に言われて取りかかった研究で実験を積み重ねるうちに自分なりの仮説が浮かび始め、指導教官や研究室のメンバーと壁打ちをし始めている人も多いはずだ。大学生・大学院生・高専生には、自分が思い描く通りに進むかどうかはわからないが、やってみたいと構想している研究テーマでぜひ挑戦してもらいたい。
期間内でやり切るチャレンジを
リバネス研究費の大きな特徴として、資金使途の報告義務がない、使途の制限がない、使用期限がないといったことが挙げられる。incu・be賞も同じ条件での募集となるが、申請者にぜひチャレンジしてみてほしいことがひとつある。それは、研究期間を決めて申請内容をやり切ること。決めることで、その期間に濃い研究経験を積むことができると考えている。もちろん、計画通りに進まないことは十分に想定されることであり、反対に予想以上に進むこともありうる。仮に50万円の採択を受けたとして、そのお金がどのくらいの期間もつのかを身を以て知ることもこれからの研究キャリアを考えたときに大いにプラスになるはずだ。また、何に対してどのようにお金を使うかを戦略的に考えていく経験は、自分が予算を管理する側に回って研究を差配していくときの練習になるだろう。
申請者は将来の仲間
incu・be賞には、自分が温めてきた研究アイデアをぶつけられる場を作りたいという他に、実施にあたっての思いがある。リバネスでは、アカデミアの研究者、ベンチャー、町工場から大企業にいたるまで、多様な人々がもっている知識や技術を集積して、未解決の社会課題を解決することに力を入れている。異分野どうしを融合するプロセスが必要になるが、それぞれの分野に共通する要素や、橋を架けられそうなポイントを見つけていく上で、研究の中で培われる仮説・検証を繰り返していく姿勢が非常に重要になってくる。incu・be賞の申請者は、将来研究をやりながら、あるいはベンチャーや大企業に所属しながらリバネスと一緒に知識を製造する仲間になり得る人たちであり、その若手研究者たちとこのタイミングで議論できる機会を設けられることがリバネスにとっての大きな価値になると考えている。採択者とは定期的に、研究の進捗だけではなく、研究の進め方についての学びや、研究成果をどう社会に広げていくか、といった議論をする機会を設けていく予定だ。そして、予め決めていた研究期間がきた時にどのような学びがあったかを議論する機会を作らせてもらいたいと考えている。これらの議論の中で、申請者とリバネス双方が互いに学び合う関係性を作り、日本のアカデミアをより活性化していくための新たな道を創造していきたいと強く思っている。(文・髙橋宏之)