リバネス研究費

2025年12月公募第71回リバネス研究費

第71回 第0ドック賞

現在募集中です。応募締切:2026年1月31日(土)18:00まで

未来の船を作ることにつながるあらゆる分野の研究

新燃料船や自動運航船、DXによる生産性向上など、船舶産業における技術開発の促進が、国・業界をあげて取り組まれています。船舶分野以外の研究者には縁遠いと思われそうな領域ですが、別分野からの技術・知見を取り入れ、これからの船のあり方の発想を広げる研究アイデアを募集します。

こんな研究を歓迎します

・船舶用に転用可能な新素材・構造・表面処理技術
・造船所内の安全・省力化・自動化・作業支援技術
・新燃料やエネルギー制御技術
・船舶のライフサイクルを見据えた省エネ・環境対応技術
・造船や運航に関わる人の行動・心理・教育に関する研究
・舶用機器やコンテナなど船に関わる機器に応用しうる技術
・その他、異分野から船舶への応用が見込まれる研究全般

設置企業・組織 株式会社リバネス
設置概要

採択件数:若干名

助成内容:研究費50万円

スケジュール 応募締切:2026年1月31日(土)18:00まで
審査結果:2026年3月にご連絡予定 
募集対象 ・大学・研究機関に所属する40歳以下の研究者
・海外に留学中の方でも申請可能
・研究室に所属して研究を始めていれば、学部生からでも申請可能
担当者より一言
「第0ドック」には、始まりの造船所、新しい船の時代を生み出す原点という意味を込めました。船は数十万点に及ぶ多様な部品を組み合わせて作られます。他分野での活用を想定していた新材料、新燃料、生産・加工技術、省エネ技術等の船舶分野への応用研究や、造船や船の運航に関わる「人」の働きやすさや安全の課題に着目した研究など、異分野からの技術・知見を組み合わせることで、これからの船を共に考えていける研究者と出会えることを期待しています。
設置企業インタビュー記事

第0ドックで始める、異分野の知がつくる次世代の船づくり

人類最古の乗り物である船は、丸木船から始まり、組立船、帆船、蒸気船と、技術開発とともにその姿を変えてきた。現代においても、生産性向上のための技術はもちろん、液化天然ガスやバイオ燃料、水素、アンモニア、電気などの次世代燃料船や自律運航船などの新しい船を作るための技術開発が、国・業界をあげて進められている。そんな船舶の分野に、異分野の知と情熱を携えた研究者たちの、自由で大胆な提案を歓迎したい。

船づくりの革新が切り拓く人類の未来

世界的な脱炭素化や自動化の潮流の中で、船の世界においても脱炭素・DX・AIはホットトピックだ。大気汚染物質や温室効果ガスの発生源ともなる重油燃料に代替する水素やアンモニアなどの新燃料、AIによる設計・生産最適化、そして造船工程や運航状態を可視化・最適化するデジタルツイン技術の開発・実装が進められている。世界経済の発展により海上輸送量とともに船の需要は増大し続けており、これらの船舶に関する技術革新は、地球規模の資源循環や物流ネットワークそのものを変えていく可能性を秘めている。人と物の移動の在り方、ひいては社会全体の持続可能性の設計へと繋がっていくだろう。

異分野の知が集う、まだ見ぬ「第0ドック」

「第0ドック」という賞名には、始まりの造船所という意味を込めた。ここでは、いわゆる船舶分野の外からやってくる研究者の発想が重要な舵を取る。他の分野で開発されてきた新材料や燃料の研究、環境制御やエネルギーの最適化、ロボティクス・AIによる作業支援、人の心理や安全に関する行動科学、さらには教育・デザイン・社会システムの研究など──どんな分野の知も、船づくりの未来と無縁ではないと考えている。ある種常識が出来上がっている船舶の世界に、異分野の知が流れ込むことで、従来の延長線上では見えなかった新しい構造や仕組みを私たちは発見できる。第0ドックは、知が交差し、新しい船の時代を生み出す原点である。

共に未来へ進水する仲間を求む

日本は海洋立国として、船と共に歩んできた。これまでに培ってきた製造力、研究力に、異分野との接続により更なる創造の力を加えるため、「第0ドック賞」を、異分野の研究者が自分の知を携えて船舶分野に飛び込む入口としたいと考えている。どのような領域でも構わない。あなたの切り口、あなたの研究で、これからの船のあり方の発想をぜひ広げてほしい。

現在募集中のリバネス研究費