第4回リバネス研究費 東レ賞 採択者発表
第4回リバネス研究費の採択者が決定しましたので発表します。
採択者および研究課題名は以下のとおりでございます。
■ 受賞者
古澤 之裕
■ 所属 職位
富山大学 博士課程3年
■ テーマ
物理ストレスによる細胞死とmicroRNA発現
■ 採択者の声
受託解析や、研究に必要な資金を提供いただけることが非常に魅力的であったため応募させて頂きました。私は物理化学ストレス(放射線・温熱・超音波・抗がん剤等)に応答するmicroRNAの発現変化を網羅的に解析し、その機能を解析しています。microRNAは近年、生物学的に、また分子標的として医学的にも注目されている分野です。我々が研究対象としている物理化学ストレスの細胞応答に関して、microRNAを研究対象として加えられることは、これまでに行ってきた生化学・分子生物学的手法を用いた解析結果と組み合わせることで更なる生命現象の理解や医療への応用につながると考えています。大学院生の未熟ながらも自由な発想で、自主的に研究活動を展開する機会を提供頂けることは、今後を担う若手研究者の育成という点
で社会に対する貢献度が非常に高いと考えます。
■ 受賞者
北村 浩
■ 所属 職位
名古屋市立大学 准教授
■ テーマ
スフィンゴ糖脂質による腸上皮でのmiRNAの発現制御
■ 採択者の声
今春、研究室を移ってきて、何か新テーマも手掛けようかということで注目したのがスフィンゴ糖脂質です。スフィンゴ糖脂質は細胞間コミュニケーションに重要な役割
を果たすと考えられていますが、作用機序は未だ謎が多いのが現状です。これまで当研究室ではスフィンゴ糖脂質合成酵素の様々な遺伝子改変マウスを作出してきましたが、中に腸上皮の著しい機能異常を示す系統がいました。この腸上皮で起こっている分子イベントを明らかにしたいと考えています。新たな分子イベントを明らかにするのにOMICSは有効ですが、1地方大学の若手の研究者には最新のプラットフォームにアクセスすることは容易ではありません。そこで目についたのが本賞でした。研究費が提供されるのに加え、東レ社の最新の解析プラットフォームを体験できることやこれからの研究者を育成するという主旨で運営されていることに興味を抱き応募いたしました。是非この受賞を足がかりに腸疾患克服のための新たな一手を打ち立てたいと考えています。
http: //www.med .nagoya- cu . ac.jp/animal.dir/animalweb/dcem/index_ncu.html