自然科学、社会科学、人文科学の研究、開発、調査全般
公募型の競争資金への申請に通らなかった研究アイデアをはじめ、産業応用の可能性があるものの提案する先がない、あらゆる「未活用の研究アイデア」を募集します。
設置企業・組織 | 株式会社リバネス |
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設置概要 | 採択件数:若干名 |
スケジュール | 応募締切:2021年5月31日(月)18:00まで 審査結果:2021年8月ごろにご連絡予定 |
募集対象 | ・大学・研究機関に所属する40歳以下の研究者 ・海外に留学中の方でも申請可能 ・研究室に所属して研究を始めていれば、学部生からでも申請可能 |
- 担当者より一言
- L-RAD(エルラド)は、研究者が持つ未活用アイデアを集積し、共同研究先を探索する会員企業との橋渡しを行うプラットフォームです。研究資金の獲得が難しかったアイデアに対し、産業視点で光を当て、企業と研究者の連携を加速し、科学技術による高い競争力を実現することを目指しています。
今回のL-RAD賞では、通常のリバネス研究費とは異なり、期間中にL-RADに登録された申請書の中から、中長期的な視点で産業応用の可能性があり、かつインパクトの高いテーマを採択いたします。せっかく作った申請書に、セカンドチャンスを。分野は問いません。あなたの「未活用の研究アイデア」を、この機会にぜひご登録ください。なお、L-RADは文部科学省の研究支援サービス・パートナーシップ認定制度の認定サービスです。
あらゆる研究仮説が検証に向かう世界をつくる
産業界側がアカデミアとの連携の積極的に推進する中、研究資金の獲得が難しかった研究者の持つ仮説に注目が集まっている。研究者の仮説に対して、民間企業が独自の視点から新たな価値が発見し、実用化に向けた共同研究を推進する仕組みだ。L-RAD(エルラド)では研究者のアイデアを守りながら企業とコミュニケーションを促進し、研究費の獲得のための攻めの動きを加速している。
研究者の未活用アイデアに新たな光をあてる
研究仮説の多くは、予算化に成功するかどうかで検証に進めるかどうかが決まってくる。しかし、その予算化の成功割合は科研費においても 3 割を切る程度であり、多くの仮説は検証もされずに眠ったままの状態となっている。この眠っている仮説群に対して多様性を持った産業界の目をぶつけ、再評価するシステムが L-RAD である。研究仮説を企業が閲覧し、リバネスのコミュニケーターが様々な企業と接続することで、2016 年のサービス開始以来、多くの共同研究プロジェクトを創出し続けてきた。国家戦略のようなトレンドから外れた研究テーマでも、企業から見ると大きな価値がある事例も多い。研究者の本質的な価値は、仮説を立てる力であり、その力を社会に生かすことが、産業界側には求められる。アカデミアと産業界が得意な領域で、互いが価値を最大限発揮し、社会課題の解決に向けた検証が進んでいる。
期待される産学連携の攻めの動き
自然災害や環境問題、感染症といった未曾有の危機が深刻化する中で、その解決に至る応用技術を支える研究は勿論、日本の科学技術全体の裾野を広げて、新たな価値を生み出す基盤となる研究の必要性は強く認識されている。しかし、国の科学技術系予算の伸びが停滞する現状であり、研究仮説の検証を進めるためには、産業界とアカデミアの直接的な連携強化が求められる。文部科学省では民間企業が展開している研究の促進・支援サービスを国として認定する “ 研究支援サービス・パートナーシップ認定制度 ” を2019 年 11 月に開始。L-RAD もこうした制度の認定を受け、大学や企業との連携体制を強化している。研究費の獲得と研究仮説の検証に向けて、積極的な姿勢を持つ研究者と企業の連携を促す L-RAD に是非期待して欲しい。(文・川名 祥史)