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玉石混交のデータから、波の姿をあらわにする 片岡 智哉

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東京理科大学 理工学部 土木工学科 助教 片岡 智哉 氏

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 [第38回リバネス 研究費 ディープラーニング賞]採択テーマ:沿岸防災・環境監視のための深層学習法を活用した効率的かつ高精度な広域波浪観測技術の開発
採択者:
東京理科大学 理工学部 土木工学科 助教 片岡 智哉

 波浪災害の予測や安全な船舶運行のためには、海の波の高さ、周期、波向(以下、波浪情報)を知ることが重要だ。特に波の伝播や成長過程を把握することが求められるが、これまでのGPS波浪計や海象計による観測では、ある“点”における波浪情報しか得られていなかった。片岡氏が進めているのは、陸上に設置したアンテナから短波帯電波(周波数:24.5 MHz)を海表面に向けて発信して、波によって散乱してきた電波の強度と位相差から、“面”的な波浪情報を算出する研究だ。一度に多点の波浪情報を得ることで、波形の継時変化を追うことも期待できる。

 しかし、実際の取得データには陸上の電波との干渉や船の存在により発生する多量のノイズが含まれ、波浪情報を算出する際に除去する必要がある。片岡氏はこのプロセスに機械学習を適用することを考えている。10年近く蓄積されてきたデータを機械学習させることで、自動的にノイズを見極め、波浪情報のみを検出するシステムを構築するのだ。このシステムの実現は、効率的かつ高精度な面的波浪情報の提供を可能とし、沿岸防災だけでなく、学術的な知見の蓄積に寄与できるだろう。

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