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2017.08.21 研究費設置企業のご紹介

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 [第38回リバネス 研究費 ディープラーニング賞]

ソニーネットワークコミュニケーションズ IoT事業部門
ソニー R&Dプラットフォーム システム研究開発本部
AIコア技術開発部 シニアマシンラーニングリサーチャー
小林 由幸 氏

ディープラーニング開発に新風を吹き込む新ツール
Neural Network Libraries/Console

ソニーネットワークコミュニケーションズ IoT事業部門
ソニー R&Dプラットフォーム システム研究開発本部
AIコア技術開発部   シニアマシンラーニングリサーチャー
小林 由幸

 

 

研究開発の歴史から生まれたソフトウェア

ソニーは2017年6月、ディープラーニング研究開発のためのコアライブラリ「Neural Network Libraries」をオープンソース化した。また、2017年8月にはディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できるWindows用統合開発環境「Neural Network Console」、2017年11月にはそのクラウド版の無償提供を開始した。「Neural Network Console」の開発者である小林氏に、ソフトウェアの特徴とライブラリ公開の狙いを伺った。

 ディープラーニングを用いた画像認識技術は既に人を超える性能に達しており、音声認識やその他の領域でも次々に人を超える性能を達成しつつある。今後は実用化と普及が急速に進むと考えて間違いない。至るところで当然のようにディープラーニングが使われる時代はすぐそこまで迫っているのだ。ソニーでは、2000年以前から機械学習の研究開発を行っており、自律発達知能やディープラーニングにも早い段階から着手してきた。その成果の一例としては、1999年に発売されたペットロボット「AIBO(アイボ)」が大きな話題を呼んだが、2017年11月に発表された最新モデルを見ればこの間の技術進歩は明らかだ。これらの研究開発で長年培われたノウハウを盛り込んだ開発者向けソフトウェアが、今回一般公開されたNeural Network Libraries/Consoleだ。

使いやすさと応用力の絶妙バランス

 Neural Network Librariesは2011年の第一世代から2度の作り直しを経た、第三世代。Neural Network Consoleについても、ソニーグループ内で2015年から開発に利用されてきた背景があり、その実用性は保証済みだ。「Neural Network ConsoleはGUIで商用レベルの認識機等の効率的な開発を可能にした、他に例のない画期的なツールになっています」と小林氏は話す。これを活用することで、ディープラーニング応用技術の開発者は本質的な開発作業に集中することができるだろう。「使いやすさと様々な用途に対応するフレキシビリティーを両立するバランスが開発で一番苦労した点」との言葉通り、ツール設計には非常に気を使っている。すでにユーザからは多くの反響が集まっているそうだ。Consoleが毎週のように新しい技術や応用が提案されるディープラーニング研究の実情によくマッチしていることが伺える。

参入障壁を下げ、新たな技術を生み出す

 一方で、Neural Network Consoleはディープラーニングに興味はあったが、難しそうだと感じていた方、これからディープラーニングを本格的に使っていきたい、勉強したいという方にもおすすめだ。コーディング不要で簡単に使え、直感的で分かりやすいUIを備えた本ツールを活用することで、ディープラーニングのエッセンスをすばやく習得することができるはずだ。大学や企業においては、需要の急増するディープラーニングの人材育成ツールとしても最適だという。「効率的な開発ツールとしてより幅広いユーザのみなさまに利用していただくことで、新しいディープラーニング応用技術の普及加速につながればと思っています」と小林氏は語ってくれた。応用領域が極めて広いこの分野をソニーだけで全てカバーすることは難しい。Neural Network Libraries/Consoleが作り出すうねりが、新たな技術を生む後押しとなることを期待する。

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URL:https://dl.sony.com/ja/

Twitter:https://twitter.com/NNC_NNL_jpn

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