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新たな生物資源のフロンティア、昆虫

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 人類は、古くからカイコやミツバチなど、昆虫の力を利用してきた。こうした従来型の昆虫利用は、絹糸やハチミツのように昆虫が作り出す物質が対象であった。分子生物学を始めとする生命科学に関連する研究の進展は、こうした従来型の昆虫利用の枠組みを超え、新たな可能性をうみだしつつある。

 例えば、カイコの場合は、絹糸だけにとらわれない機能性材料としてのシルクの活用、薬をはじめとした化合物の評価系としてもその有用性に注目が集まりつつある。さらに、ハエやバッタなどこれまでせいぜい釣りエサとして活用されていた程度の昆虫は、生産効率や栄養価の点から、養殖などの大規模な一次産業における代替飼料としての注目が集まる。

 昆虫そのものだけでなく、昆虫を取り巻く生態系にまで目を向けると、資源としての有用性がさらに広がる。例えば、シロアリは体内に多様な共生細菌を棲息させ、それによって自らの栄養源を作り出しているが、解析技術の進展でこうした細菌の中にはこれまでにない機能性をもったものがいることが明らかになりつつある。有用微生物の宝庫としても注目を集めているのだ。

 本特集では、このように新たな昆虫を利活用する道をみつけることで産業の芽を生み出すことに寄与している研究の最前線について紹介する。

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